QUESTION 01 / THE CLAIM
そもそも、話題の掲示は本物か
発端はこの1枚です。SUUMOカウンターの店頭に掲示されていた「新築マンション価格相場MAP」。65㎡換算の欄には、浦和区1億701万円、東京都北区9,628万円、足立区8,146万円、板橋区7,635万円と並んでいました。埼玉県側の駅なのに、都内3区のどこよりも高い。しかもこの掲示、よく見るともう一つ面白いことが書いてあります。同じさいたま市の大宮区は5,061万円。浦和区の半分以下です。

- 浦和区10,701万円
- 東京都北区9,628万円
- 東京都足立区8,146万円
- 東京都板橋区7,635万円
- 大宮区(参考)5,061万円
2026年5月 SUUMOカウンター店頭掲示『新築マンション価格相場MAP』。同じ掲示の65㎡欄をHTMLで再構成。大宮区は「埼玉だから高いわけではない」ことを示す参考。中古マンションの成約データとは別の時点比較です。
検証 01掲示は事実です。この資料では、埼玉県内でも浦和区の価格が特に高くなっています。参考までに、2025年の埼玉県の新築マンション平均は6,420万円(不動産経済研究所)。浦和区の表示はその1.7倍にあたります。
新築の店頭相場は、その時点で販売されている物件の構成に影響されます。2026年5月の浦和区は、浦和駅西口の再開発タワーURAWA THE TOWER(浦和駅西口南高砂地区第一種市街地再開発事業の住宅棟・地上27階・総戸数525戸)の販売時期と重なっています。第1期販売の中心価格帯は1億円超、最高価格は5億円と報じられた物件で、1億701万円という表示はこの物件が牽引していると考えるのが自然です。浦和区全体の傾向は、長期間の中古マンション取引と分けて確認します。
そこでここからは、特定の物件に左右されにくい統計——2006〜2025年の中古マンション取引データに切り替えて、同じ問いを確かめていきます。
QUESTION 02 / USED MARKET
中古の20年で並べると——答えは「半分だけ本当」
2025年の中古マンション単価(3年移動中央値)は、北区86.7万円/㎡、浦和区71.9万円/㎡、板橋区67.1万円/㎡、足立区54.7万円/㎡。新築の掲示では浦和区が3区すべてを上回っていましたが、中古では順位が入れ替わり、北区がはっきり上に来ます。
主な年の数値を見る
| 年 | 浦和区 | 東京都北区 | 東京都板橋区 | 東京都足立区 |
|---|---|---|---|---|
| 2006年 | 44.0万円/㎡ | 57.2万円/㎡ | 44.5万円/㎡ | 30.8万円/㎡ |
| 2010年 | 41.7万円/㎡ | 51.0万円/㎡ | 46.0万円/㎡ | 32.7万円/㎡ |
| 2015年 | 46.2万円/㎡ | 59.3万円/㎡ | 50.0万円/㎡ | 35.4万円/㎡ |
| 2020年 | 58.7万円/㎡ | 71.7万円/㎡ | 61.8万円/㎡ | 46.2万円/㎡ |
| 2025年 | 71.9万円/㎡ | 86.7万円/㎡ | 67.1万円/㎡ | 54.7万円/㎡ |
各年の前後1年を含む3年移動中央値。縦軸は専有面積1㎡あたりの万円。2006年と2025年は片側の年しか含みません。
| 比較先 | 新築65㎡の掲示 | 中古2025年中央値 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 東京都北区 | 浦和区が上 | 北区が上(-14.8万円/㎡) | 当てはまらない |
| 東京都板橋区 | 浦和区が上 | 浦和区が上(+4.7万円/㎡) | 中古でも本当 |
| 東京都足立区 | 浦和区が上 | 浦和区が上(+17.2万円/㎡) | 中古でも本当 |
検証 02「浦和は都内より高い」は、板橋区・足立区に対しては中古でも本当。北区には2006年から2025年まで、一度も届いていません。「都内」とひとくくりにした瞬間に、この検証は雑になります。
北区は山手線の駅(田端)を区内に持ち、後で見るように王子・西ケ原など単価90万円/㎡前後の町丁があります。2006年時点で浦和区より13.2万円/㎡高く、2025年も-14.8万円/㎡の差があります。差は2022年にいったん8.3万円/㎡まで縮んだあと、再び開きました。北区では十条駅西口の再開発タワーや赤羽の大規模マンションなど、高額な新築マンションの供給も続いています。
では、浦和区が板橋区・足立区を上回ったのはいつからでしょうか。年ごとの価格差を確認します。
QUESTION 03 / WHEN DID IT FLIP
価格が逆転したのはいつか——答えは2021年
足立区に対しては、浦和区は20年間ずっと上でした(2006年+13.2万円/㎡ → 2025年+17.2万円/㎡と、差はむしろ拡大)。北区に対しては、20年間ずっと下。つまりこの2区との関係は昔から変わっていません。
板橋区との比較では、2006年の両区はほぼ同じ価格でした(浦和区44.0万円/㎡、板橋区44.5万円/㎡)。その後約15年間は板橋区のほうが高く、2019年には板橋区が5.8万円/㎡上回っていました。
主な年の差を見る
| 年 | 対 東京都北区 | 対 東京都板橋区 | 対 東京都足立区 |
|---|---|---|---|
| 2006年 | -13.2万円/㎡ | -0.5万円/㎡ | +13.2万円/㎡ |
| 2010年 | -9.3万円/㎡ | -4.3万円/㎡ | +8.9万円/㎡ |
| 2015年 | -13.2万円/㎡ | -3.8万円/㎡ | +10.8万円/㎡ |
| 2020年 | -13.0万円/㎡ | -3.1万円/㎡ | +12.6万円/㎡ |
| 2025年 | -14.8万円/㎡ | +4.7万円/㎡ | +17.2万円/㎡ |
中古マンションの3年移動中央値の差(浦和区 − 各区)。0より上は浦和区が高く、下は比較先の区が高いことを示します。
検証 032021年、浦和区が板橋区をはじめて上回りました。しかも一時的なブレではなく、2022〜2023年には差が+7.7万円/㎡まで開き、2025年も+4.7万円/㎡と浦和区が上のまま。直前まで最大級に開いていた差が、コロナ禍をはさんで一気に入れ替わったのです。
移動平均で均した結果ではないかと疑う人のために、単年の中央値でも確かめておきます。2020年は浦和区58.3万円/㎡に対して板橋区65.0万円/㎡と板橋区が上。それが2021年には浦和区61.2万円/㎡、板橋区54.3万円/㎡と入れ替わり、以後2025年まで5年連続で浦和区が上です。
2018年以降の数値と件数を見る
| 年 | 浦和区 | 板橋区 | 差 |
|---|---|---|---|
| 2018年 | 55.0万円/㎡n=161 | 58.8万円/㎡n=657 | -3.8万円/㎡ |
| 2019年 | 57.1万円/㎡n=134 | 63.1万円/㎡n=703 | -5.9万円/㎡ |
| 2020年 | 58.3万円/㎡n=153 | 65.0万円/㎡n=860 | -6.7万円/㎡ |
| 2021年 | 61.2万円/㎡n=209 | 54.3万円/㎡n=269 | +6.9万円/㎡ |
| 2022年 | 68.6万円/㎡n=233 | 61.5万円/㎡n=394 | +7.0万円/㎡ |
| 2023年 | 74.7万円/㎡n=153 | 63.6万円/㎡n=302 | +11.0万円/㎡ |
| 2024年 | 74.7万円/㎡n=138 | 67.1万円/㎡n=589 | +7.5万円/㎡ |
| 2025年 | 69.0万円/㎡n=174 | 66.1万円/㎡n=182 | +2.9万円/㎡ |
3年移動中央値ではなく各年単独の中央値。元データは2020年までが不動産取引価格情報(アンケート由来)、2021年からが成約価格情報(レインズ由来)で、集計対象が異なります。境界をまたぐ増減の解釈には注意してください。
ひとつ正直に書いておくべき注意があります。国土交通省の元データは、2020年までがアンケート由来の「不動産取引価格情報」、2021年からがレインズ由来の「成約価格情報」で、ちょうど逆転の年に統計の作られ方が変わっています。だから「2021年の何月に逆転した」とまでは言えません。ただし、同じ年の浦和区と板橋区は常に同じ統計同士の比較です。その比較で2020年までは板橋区が上、2021年からは浦和区が上——この順序の入れ替わり自体は、どちらの統計でも一貫しています。
QUESTION 04 / WHY
価格差が変わった時期に、何があったのか
上昇率で見ると、この20年で浦和区は63%、足立区は78%上がりました。北区51%・板橋区51%より大きくなっています。一方、2020年までの浦和区と板橋区は、ほぼ同じ上昇率でした。価格差が変わったのはコロナ禍以降の5年間です。
2025年の指数を見る
| 浦和区 | 東京都北区 | 東京都板橋区 | 東京都足立区 |
|---|---|---|---|
| 163 | 151 | 151 | 178 |
3年移動中央値を各区の2006年の値で割った指数。上昇の「倍率」を比べるための図で、価格水準の高低は表しません。
この5年に何があったのか。データの転換点と重なる出来事を、時系列で並べます。
湘南新宿ラインが浦和駅に停車開始
駅の高架化完了に伴い、新宿・渋谷・横浜方面へ乗り換えなしで行けるようになりました。「浦和はJRの中距離電車が素通りする駅」だった時代の終わりです。
大規模金融緩和で住宅ローン金利が歴史的低水準に
4区の相場はいずれも2009〜2012年ごろを底に、2013年前後から上昇へ転じています(FIG.02)。
上野東京ライン開業で東京駅・品川へ直通
浦和駅から東京駅方面へも乗り換えなしに。「ギリ都内」の3区に対して浦和が抱えていた都心アクセスの弱点が、2度の開業で大きく縮みました。
コロナ禍で「広さ」への需要が急増
在宅勤務の広がりにより、住宅選びでは通勤利便性に加えて住戸の広さも注目されました。直近3年の面積中央値は、浦和区70㎡に対して北区60㎡・板橋区/足立区65㎡です(FIG.08)。2021年には東京都特別区部が約1.5万人の転出超過となり、さいたま市は転入超過を継続。2022年の転入超過は9,282人で、全国の市町村では特別区部に次ぐ2位でした(総務省「住民基本台帳人口移動報告」)。板橋区との価格関係が変わった2021年と時期が重なります。
首都圏の新築マンション価格が上昇
首都圏の新築マンション平均価格は2021年に6,260万円となり、1990年の6,123万円を31年ぶりに超えました。2025年には9,182万円、東京23区は2023年に1億1,483万円、2025年には1億3,613万円となっています(不動産経済研究所)。浦和駅前では、最高価格5億円のURAWA THE TOWERもこの期間に分譲されました。
もうひとつ、需要の強さを示す傍証が「街の人気」の数字です。リクルートのSUUMO住みたい街ランキング(首都圏・駅)で、浦和は2022年に過去最高の5位に入り、2026年調査でも11位。大宮にいたっては2024年から3年連続の2位です。「住みたい駅」の最上位圏に埼玉の2駅が定着したことと、購入需要が県境の外へ広がったことは、同じ現象の裏表と言えるでしょう。
検証 04浦和区と板橋区の価格差は約15年かけて縮まり、2021年に順位が入れ替わりました。交通利便性の向上、低金利、在宅勤務の広がり、首都圏の新築価格上昇と時期が重なっています。ただし、これらの出来事と価格変化の因果関係を示すものではありません。
QUESTION 05 / SAME CONDITIONS
「浦和は広くて新しい物件が売れているだけ」ではないのか
ここまでの比較は区内の全取引の中央値なので、「浦和は広い築浅が多く売れているだけで、同じ条件なら都内が上では?」という反論があり得ます。もっともな指摘なので、条件を揃えて確かめます。
まず築年帯。築0〜9年は浦和区84.4万円/㎡・板橋区84.0万円/㎡とほぼ互角、北区96.7万円/㎡はここでも上です。興味深いのは築10年以上の帯で、この集計(2019年以降の7年分)では板橋区が浦和区を上回ります。逆転前の2019〜2020年を含む集計でみると、まだ板橋区の蓄積が残っている——逆転がいかに直近の現象かが、ここからも分かります。
築年帯別の単価と件数を見る
| 地域 | 築0〜9年 | 築10〜19年 | 築20〜29年 | 築30〜39年 | 築40〜49年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 浦和区 | 84.4万円/㎡n=377 | 70.8万円/㎡n=318 | 53.6万円/㎡n=304 | 40.0万円/㎡n=111 | 25.7万円/㎡n=66 |
| 東京都北区 | 96.7万円/㎡n=648 | 82.5万円/㎡n=649 | 68.6万円/㎡n=383 | 55.0万円/㎡n=244 | 50.0万円/㎡n=172 |
| 東京都板橋区 | 84.0万円/㎡n=616 | 75.1万円/㎡n=968 | 59.4万円/㎡n=566 | 48.0万円/㎡n=488 | 40.0万円/㎡n=457 |
| 東京都足立区 | 69.7万円/㎡n=508 | 54.0万円/㎡n=683 | 44.4万円/㎡n=522 | 36.0万円/㎡n=407 | 30.0万円/㎡n=239 |
2019年以降の取引を築年帯別に集計し、各区の築0〜9年を100とした指数。異なる物件群の中央値であり、同じ住戸の値下がりを追跡したものではありません。
次に広さ。専有面積を60〜79㎡のファミリータイプに揃え、期間も逆転後の2023〜2025年に絞ると、単価は北区89.0万円/㎡ > 浦和区76.0万円/㎡ > 板橋区69.3万円/㎡ > 足立区53.8万円/㎡。総額の中央値でも北区6,000万円、浦和区5,550万円、板橋区4,800万円、足立区3,700万円と、同じ順序になります。
㎡単価の中央値
- 浦和区76.0万円/㎡
- 東京都北区89.0万円/㎡
- 東京都板橋区69.3万円/㎡
- 東京都足立区53.8万円/㎡
取引総額の中央値
- 浦和区5,550万円
- 東京都北区6,000万円
- 東京都板橋区4,800万円
- 東京都足立区3,700万円
件数を見る
| 浦和区 | 東京都北区 | 東京都板橋区 | 東京都足立区 |
|---|---|---|---|
| n=298 | n=380 | n=522 | n=455 |
専有面積60〜79㎡のファミリータイプに限定した中央値。築年・駅距離までは揃えていません。
検証 05広さと時期を揃えても「北区 > 浦和区 > 板橋区 > 足立区」の順序は変わりません。浦和区が板橋区を上回る結果は、同じ広さ・同じ時期の比較でも確認できます。ただし直近数年の結果であり、逆転前の2019〜2020年を含む築年集計では、板橋区が上回る年代もあります。
最後に、条件を揃えない「生の取引」も見ておきます。実はここに、体感と統計のズレを解くカギがあります。
- 浦和区5,200万円面積中央値 70㎡ / ㎡単価中央値 72.7万円 / n=465
- 東京都北区4,900万円面積中央値 60㎡ / ㎡単価中央値 85.7万円 / n=830
- 東京都板橋区4,000万円面積中央値 65㎡ / ㎡単価中央値 66.7万円 / n=1,073
- 東京都足立区3,400万円面積中央値 65㎡ / ㎡単価中央値 53.8万円 / n=811
面積をそろえず、各区で実際に成約した中古マンション全体の中央値。バーは取引総額です。
㎡単価では北区(85.7万円/㎡)が浦和区(72.7万円/㎡)より上。ところが実際に成約した物件の「総額」の中央値は、浦和区5,200万円 > 北区4,900万円と逆になります。北区で動くのは60㎡が中心、浦和区は70㎡が中心だからです。「浦和のマンションは高い」という買い手の体感は、単価ではなく、動いている物件の広さが作っています。
QUESTION 06 / TOWN BY TOWN
そもそも「区の平均」で語っていいのか
ここまで律儀に「区」で比べてきましたが、最後にその前提を疑います。町丁ごとの単価をばらして並べると、4区の序列は驚くほどあっさり崩れます。
各区の最高値・最安値の町丁を見る
| 区 | 最高値の町丁 | 最安値の町丁 | 集計町丁数 |
|---|---|---|---|
| 浦和区 | 東高砂町 101.2万円/㎡n=8 | 大東 22.3万円/㎡n=8 | 18 |
| 東京都北区 | 栄町 96.0万円/㎡n=13 | 赤羽台 51.1万円/㎡n=21 | 27 |
| 東京都板橋区 | 双葉町 90.0万円/㎡n=18 | 高島平 40.0万円/㎡n=187 | 51 |
| 東京都足立区 | 千住 103.4万円/㎡n=118 | 神明 24.3万円/㎡n=12 | 55 |
2019年以降の取引がある町丁別の中央値(8件以上)。1つの点が1つの町丁。同じ区の中でも点は大きく散らばります。
まず、4区すべての町丁で最も高いのは、区平均が最下位の足立区にあります。千住103.4万円/㎡——浦和区の最高値圏である東高砂町101.2万円/㎡・高砂97.1万円/㎡と並ぶか、それ以上の水準です。北区の栄町96.0万円/㎡・王子93.3万円/㎡、板橋区の加賀88.2万円/㎡も、それぞれの区平均を大きく超えて浦和区の駅前圏と重なります。
逆もまた然りで、浦和区にも大東22.3万円/㎡・木崎24.2万円/㎡という、足立区の下位町丁(神明24.3万円/㎡)と同水準の町丁があります。「浦和区だから高い」も「足立区だから安い」も、町丁レベルでは成立しません。
町丁別に見ると、区平均だけでは分からない差があります。千住は、5路線が乗り入れる北千住駅周辺にあり、2000年代以降は東京電機大学などの大学誘致も進みました。板橋区の高島平は40.0万円/㎡で、1972年に入居が始まった約1万戸の高島平団地を含みます。築年の進んだ住宅が多い町丁を含むことも、板橋区全体の中央値に反映されています。
検証 06「どの区が高いか」の答えは「どの町を比べるか」で変わります。区の平均は市場全体の重心を示す便利な数字ですが、個別の物件の検討でそれを持ち出すと、千住のタワーマンションと浦和の外縁を同じ物差しで測る誤りを犯します。この記事の結論も、あくまで「区の重心」の話として読んでください。
REFERENCE / HOUSE & LAND
土地はまだ「都内が上」——逆転はマンション固有の現象
では、浦和の「土地そのもの」が板橋より高くなったのかというと、答えはノーです。土地のみの2025年単価は、北区65.3万円/㎡ > 板橋区58.2万円/㎡ > 浦和区49.1万円/㎡ > 足立区33.8万円/㎡。土地の序列は今も「都内が上」のままです。
- 浦和区49.1万円/㎡
- 東京都北区65.3万円/㎡
- 東京都板橋区58.2万円/㎡
- 東京都足立区33.8万円/㎡
2025年の3年移動中央値。国土交通省データの「宅地(土地)」を集計。
戸建て(土地と建物)でも、浦和区52.3万円/㎡は北区92.0万円/㎡・板橋区74.0万円/㎡を大きく下回り、足立区52.0万円/㎡とほぼ同水準です。
- 浦和区52.3万円/㎡
- 東京都北区92.0万円/㎡
- 東京都板橋区74.0万円/㎡
- 東京都足立区52.0万円/㎡
2025年の3年移動中央値。土地と建物を合わせた取引総額を土地面積で割った値。
2021年に変わったのは、浦和区と板橋区の中古マンション価格の関係です。土地では板橋区のほうが高く、戸建ても異なる結果になっています。駅徒歩圏のマンション供給、70㎡中心のファミリー住戸、新築タワーの販売など、マンション市場固有の条件を分けて考える必要があります。
なお戸建て単価は土地と建物を合わせた取引総額を土地面積で割った値で、建物だけの価格ではなく、マンションの専有面積単価と直接比較はできません。土地の取引の「厚み」も区によって大きく異なります。
浦和区
1,955件 / 全7,917件
東京都北区
2,445件 / 全12,545件
東京都板橋区
3,323件 / 全22,021件
東京都足立区
5,115件 / 全26,243件
2006〜2025年の3物件種別(中古マンション、土地のみ、土地と建物)の全件を母数にした構成比。面積や人口で補正した件数ではありません。
VERDICT / SUMMARY
結論:「浦和はギリ都内より高い」は半分ホント、そして最近の話
| 問い | 答え |
|---|---|
| 話題の掲示は本物か | 事実。ただし新築1物件(URAWA THE TOWER)の影響が大きい時点値 |
| 中古でも北区より高いか | いいえ。20年間一度もない(2025年-14.8万円/㎡) |
| 中古でも板橋区・足立区より高いか | はい。足立区には20年間一貫、板橋区には2021年から |
| 価格が逆転したのはいつか | 2021年(対板橋区)。コロナ禍の真っ只中、以後5年連続で維持 |
| 条件を揃えても言えるか | 広さ・時期を揃えても序列は同じ。総額では浦和区が4区で最大 |
| 土地でも逆転したか | いいえ。土地は今も北区・板橋区が上。逆転はマンション固有 |
この記事の結論「ほぼ都内」の浦和は「ギリ都内」より高い——この話題の言い回しは、板橋区・足立区に対しては中古データでも本当で、北区に対しては言い過ぎです。そして板橋区との関係でいえば、それは2021年に始まったばかりの、マンションに限った、まだ歴史の浅い逆転です。20年の物差しで見れば「昔からそうだった」のではなく、「いま、まさにそうなりつつある」が正確な答えになります。
この逆転が定着するのか、それとも都内側の再開発や相場の調整で巻き戻るのかは、今後の取引データが教えてくれます。この記事は毎年のデータ更新にあわせて検証を続けます。
浦和区の土地・中古マンション・戸建てを20年で見る→HOW TO READ
検証に使った数字と読み方
新築65㎡は2026年5月のSUUMOカウンター店頭掲示、中古マンション・戸建て・土地のみは国土交通省が公表する2006〜2025年の不動産取引データ(4区合計68,726件)を使いました。新築の店頭相場と中古の成約データは別の統計として扱っています。
中古マンションの価格は専有面積1㎡あたりの中央値です。20年推移は前後1年を含む3年移動中央値(端の2006年・2025年は片側のみ)、FIG.04のみ単年の中央値を使っています。国土交通省の元データは2020年までがアンケート由来の「不動産取引価格情報」、2021年以降がレインズ由来の「成約価格情報」で、集計対象が異なります。駅距離・階数・建物規模などの条件は揃えていません。
PROPERTY ESTIMATE
このエリアの相場が分かったら、ご自身の不動産も見てみましょう
住所と面積から、周辺の成約データにもとづく価格帯の目安を確認できます。 氏名・連絡先の入力は不要です。